ぶっ飛んだキャラクター設定に、頑張って出したエンディングは報われなさすぎて「はあぁぁ!?」となった「ドラッグオンドラグーン」の、その報われなさ過ぎた最後のエンディングの続編になるのが、今回ご紹介させて頂きます「ニーアレプリカント(ゲシュタルト)」です。

この作品は「レプリカント」と「ゲシュタルト」の2つが販売されてまして、ハードと一部シナリオやセリフが違うだけで、内容はほぼ同じです。

主な違いは、「レプリカント」の方はPS3で発売され、主人公は20代の青年で兄弟愛がテーマ、日本語音声になっているのに対し、「ゲシュタルト」はXbox3で発売され、主人公は40代男性の親子愛がテーマ、英語音声の日本語字幕だというところです。

今回は「レプリカント」の方でご紹介させて頂きます。主人公が兄か、父かくらいの違いしかありませんので大丈夫だと思いますし、気になる方は両方プレイしてみて下さい。

なお、鬱な所をご紹介したいので、今回の記事に起きましてはネタバレを含みます。全部は言いませんが、結構含みますので、ネタバレ見たくないという方はリターンおすすめです。

崩壊が近づく世界

物語は薄暗く汚い廃墟に隠れている幼い兄妹が化け物に襲われる所から始まります。妹はどうやら病にかかっていて調子が悪そうな中、兄は必死に化け物から妹を守ろうと戦います。

しかし、襲い掛かる化け物の数も多く、兄の頑張りも虚しく、妹は原因不明の病により力尽きてしまって、兄の絶望の中、プロローグは終わってしまいます。

そして時が流れ1412年後。プロローグのような都会的な雰囲気とは打って変わっていつの時代だか分からないノスタルジーな感じもする小さな村に、奇病にかかっている妹と、わずかながらも必死にお金を稼いで妹を守る兄がいますが、プロローグの兄妹によく似ていますね。

それはさておき、どうやらこの世界では原因不明、治療法も不明な病が蔓延していて、更にはマモノと呼ばれる化け物の脅威にも合い、崩壊の一途を辿っているようですよ、本当にプロローグと似ていますね。

謎の奇病と人々を襲うマモノ

妹がかかっている病はどんな薬を使っても人間の力では治せないらしく、致死率100%なのですが、主人公がとある出来事で知り合った人の言葉を喋る本が治せるらしいのです。

段々と病状が酷くなっていく妹に焦った主人公は、その本が言う「封印された言葉」を探しに行く事になります(なお、主人公が眠っていたこの本を無理矢理起こしたため、記憶を失っています)

マップに出るとマモノがたくさん襲ってきます。どこかの街に襲ってくる事もありますし、どこかの神殿やら鉱山やらにもマモノがウジャウジャいるので初見でネタバレを知らない人は(特に各ダンジョンのボス)切り殺しながら進んでいく事でしょう。

敵だから仕方ないですし、分かるまでは普通に倒しちゃって下さい。その方が知ってしまった時のダメージは大きく、それ以上は殺しづらくなると思いますので。

連れ去られた妹と魔王の存在

とりあえず頑張って、仲間(女性1人と少年1人、彼らも色々事情があります)も増やして妹が待つ村へ帰ってきた主人公は、村が襲われ妹が危機に陥っているのに遭遇してしまいます。

仲間と一緒に頑張って戦ったのですが、実力の差が大きすぎて抵抗虚しくボロボロにされて妹は魔王に連れ去られてしまい、仲間の内の1人は石化(とりあえず強いマモノを何とかする為にその身を犠牲にして自ら封印の役目になったはず)

ここで疑問になるのが、何故魔王が妹を連れ去ったのか、という点ですね。どこからどう見ても死の淵に近い病弱な少女でしかないのに、魔王なんて人がわざわざ迎えに来て連れて行ったのには理由がありますが、それはエンディング近くまで行かないと分からないので置いておきましょう。

それから5年の時間が流れ、少年は青年へ成長し、今度こそ魔王を倒して大事な妹を助け出そうと奮闘しますが、彼とプレイヤーの行動はしっかり覚えていて下さいね、重要です。

ここからネタバレ 本番は2周目から

1周目のエンディングで大まかな事は分かると思います。あれだけでもまぁそこそこ鬱系だとは思うのですが、まだまだこれからですよ、むしろここからが本番です。

とあるキャラクターは片腕がマモノに取り憑かれているので、このキャラだけは意味不明に聞こえるマモノの言葉がはっきりと分かるのですが、2周目に入るとそのキャラクターを通じてマモノが何を言っているのか分かるようになります(セリフが字幕になります)

理性の欠片もない、ただ人を襲ってくるだけの化け物だと思っていたマモノですが、実は彼らは彼らでちゃんと物事を考え、心を持っています。

とあるダンジョンボスのイベントは心が抉られましたね、彼らは何も悪くなかったんですよ。むしろ被害者だったのに、見かけが違う、言葉が違う、ただそれだけでこの世界の住人(主人公含む)は化け物だと迫害し、ただそこにいるだけで切り付け殺し回っていたのです。

あのダンジョンのイベントは必見ですよ。あまりにも彼らが可哀相すぎて、セリフが入る度に彼らの悲痛な思いが全面押しされて、敵と戦いづらくなりました。

2周目以降はこれが続きます。エンディング制覇するのに4周はしないといけないのに、戦いづらいし鬱になるし……で、私はここで自分でプレイするのは諦めました、これ以上は無理です(笑)

という訳で残りは解説もして下さるプレイ動画さんで確認してきましたが、「ドラッグオンドラグーン」の時もそうでしたけど、えげつないですね、製作者側はプレイヤーの心を抉りに来ているのだと思います。

続く鬱ポイント 魔王と主人公

鬱ポイントその2、こちらもネタバレになりますが行きます。この作品が鬱ゲーの理由を語るにはどうしてもネタバレに触れなければならないので。

一度、約1400年前の兄妹とこちらの兄妹は似ていて、魔王が主人公の妹をさらったのには理由があるとお話しましたが、その部分を書いちゃいますね、ここ鬱ポイントなので。

実は、魔王と主人公はある意味では同一人物なのですよ。ある意味、なので完全に同一人物ではありませんよ、コピーという言い方が一番近いでしょうか。

オープニングの1400年前、世界は治療方法がなく致死率100%の奇病が蔓延していて、人類滅亡の一途を辿っていました(この辺りもっと詳しい設定があるのですが、省きます)

そこでそれを防ぐ為にとある方法で「肉体」と「魂」を切り離す事に成功し、この世界危機が収まった時に切り取った「魂」を戻す為の器として作られたのが、「レプリカント体」と呼ばれる物です(切り取った「魂」の方は「ゲシュタルト体」と呼びます)

それで、本来はいつか使う事になるただの器だったはずの「レプリカント体」が自己を持つようになり、「自分は人間だ」と思うようになって自らの文化を生み出し始めたのです。

これでお分かりですね。魔王は「ゲシュタルト体」で主人公はその「レプリカント体」なのですよ、だから外見がそっくりなのですし、ある意味同一人物とも言えます。

ならば何故彼は魔王となり、妹の「レプリカント体」を連れ去ったのか、と言いますと、妹(ゲシュタルト体)のためです。レプリカント体同様に、ゲシュタルト体も妹をとても大切に思っていました……これ以上はご自身で確認して下さいね。

最後に マルチ鬱エンドシステム

この作品はどのエンディングを見たとか、武器を全部集めたとかでエンディングが変わるマルチエンディングになっていますが、どのエンディングでも救いはありません。

こちらも2周目からが本番です。2周目に出るBエンド、そしてその後に出るCエンドとDエンドは鬱街道まっしぐらです、特に最後のDエンド(CエンドとDエンドの分岐は選択肢なのですが、必ずCエンドを先に出して下さい、でないと絶望します)はえげつないです。

今()で言いましたが、必ずDエンドは最後にして下さい、したいなら別にいいですけど、エンディングコンプ狙っているならDを先に見ちゃうと必ず後悔する事になります。

うん、これ書いちゃいますね、Dエンドを見てしまうと、とある理由でゲームデータがすべて消え去ります、すべてです、今までのセーブデータも、出した武器やエンディングも、すべてが消えます(どういう仕組みかは分かりませんが)

しかも、Dエンドを出す前に使っていた主人公の名前は何故か使えなくなるので、違う名前を入力しなければならない事になります、Dエンドを出してしまうと「ニーア」ではなくなってしまうのです。

では最後に。一見このゲームのエンディングはハッピーエンドだと勘違いするかもしれません、すべて魔王を倒す事が出来ますし。

ですが、終わった後にちょっと完全ネタバレを調べてみて下さい。ハッピーエンドなどではまったくありません、すべて後味の悪いバッドエンドだと言う事に気付くと思います。

このゲーム、本編だけではなく公式資料設定集なども合せて見ないと分からない部分が多いと思いますので、ご自身ですべてのエンディングを見終わったと思ったら調べてみて下さい。

「一人のために、すべてを滅ぼせ」これはこのゲームのキャッチコピーです。この意味が分かった時に、この作品の結末が分かると思います。