シリーズ累計6作品目が最近発売され、コアなファンがついているアクションホラーゲーム「コープスパーティ」は、とあるおまじないをした事で幽霊達が彷徨い、一度入ると死んでも脱出出来ない廃校に行ってしまった高校生達が皆で脱出を目指し頑張るお話です。

第1作目はPC98用のRPGツクールで制作、フリーで公開され、その後に様々な要素をパワーアップした「ブラッドカバーシリーズ」が即売会やネットショップで販売、あまりに残酷な描写があるのでコンシューマ移植不可能と言われていたのを、PSPでシナリオ追加&イラスト変更で「リピーティッドフィアー」として発売、その続編(とあるエンディングの続き)が「コープスパーティ ブックオブシャドウ」、ファンディスクとして「サチコの恋愛遊戯」、そして7月に「ブックオブシャドウ」の続編で完結編「ブラッドドライブ」が発売されました。

漫画やドラマCDも出ていて、基本的にホラーゲーム好きという方に人気が出ています。結構怖いし、キャラクター死亡表現やCGはグロいですからね。

呪われた小学校 永遠に救われない魂

舞台は30年前に事件が起きて廃校となった小学校です。そこは一度入ると死んでも脱出が出来ず、そこで死亡した場合は永遠に苦しみや痛みを感じ続けながら次第に生きている人間を恨むようになり、ボロボロの校内を彷徨い続ける事になります。

校舎の外は雨が降り続いている深く暗い森に囲まれていて、渡り廊下や窓から脱出する事は不可能ですし、昇降口の玄関は「不思議な力」で絶対に開きません。

当然食べ物もありませんのでそのまま餓死するか、標的を探して徘徊している攻撃的な幽霊に殺されるかの2択で、何十人もの子供達がそこで永遠に苦しみ続けています。

「しあわせのサチコさん」

主人公達は今日で転校してしまう仲のいいクラスメイトを元気づけようと、ネットで話題になっている「しあわせのサチコさん」というお呪いを行います。

これは一緒にやった人達が離れ離れになってもずっと一緒にいられるように、というもので、人型の紙切れの端をそれぞれが指で掴んで呪文を唱えて一斉に引っ張り、その紙切れを肩身離さず持っていれば、どんなに離れていても心はすぐ近くにいるよ、みたいな感じのものです。

ですが、そのおまじないを行った直後、激しい地震が遅い、気が付いた時には薄暗く見覚えのない校舎に、皆離れ離れで倒れていて、キャラクターによっては1人になっているのもいます。

という訳で、「しあわせのサチコさん」はどう考えてもまともなおまじないではありませんよね。「幸せ」ではなく「しあわせ」と書いたのには意味がありますが、まだ全然プレイしていない方のためにもその先は書きません。

惨い死体が転がる校舎

校内をウロウロしていると骸骨がたくさん落ちています。骸骨手前の死体もたくさん落ちていますし、かなりエグイ死に方をするキャラクターも出てきます。

絵師さんの本気といいますか、CGが結構すごいですよ。また脚本もよく、友人の悲惨な死に遭遇してしまったキャラクターの絶望感がバリバリ出ています。

「ブラッドカバー リピーティッドフィアー」と「ブックオブシャドウ」では、後半のバッドエンドはどれも容赦ありませんので、どうしようもない現実に打ちひしがれて絶望に叩き落とされるキャラクターの行く末を堪能して下さい。

また、とあるキャラクター2名のトチ狂いっぷりは狂気を孕みすぎて気持ちがいいくらいですよ。狂気系に慣れていない方にはキツイかもしれませんけど。

ハッピーエンドはない

このゲームはエンディング数がひたすら多く、コンプリートするのには少々時間がかかりますし、ほとんどがバッドエンドです。

ですが、数少ないバッドエンド以外とトゥルーエンドでも、ハッピーエンドは用意されていないのです。どんなルートを通ってどんなエンディングに辿り着いても、無事生きて脱出する事が出来ても、そこに幸せはありません。

生き残ってしまった苦しみが、大切な人を失ってしまった悲しみが、大切な人がいない世界で生きるやりきれなさが、この作品にはたっぷり含まれています。

それでも生きて脱出する事は出来るので、頑張ってクリアしてみて下さい。ですがオススメはすべてのエンディングを回収する事ですよ、バッドエンドも基本的には力が入っているので、ぜひ全てのルートとエンディングのコンプリートを制覇してみて下さい。

それでも幸せを探しますか

「ブックオブシャドウ」のとあるシナリオでは、失ってしまったキャラクターを取り戻そうと禁断の書に手を出してしまいますが、死んでしまった命は何をしても戻っては来ません。

命には終わりがあるからこそ、命であって、短い限りのある人生だからこそ、人間は悔いの残らないように必死に頑張って輝くのだと思います。

書いてしまいますが、死者を生き返らそうとしても失敗で終わります。どんな魔法を使っても、終わってしまった命はもう始まる事はありません。

それでも取り戻したいと願い、少しでも可能性があるのならやろうと思うのは分かりますが、それで結果がアレでは……キャラクターはせっかく絶望の廃校から脱出出来たのに、これでは更にもう一度絶望に叩き付けられたような感じですね。

これは群像劇的なシステムです

そういえばゲームに置いて重要なシステムをご説明するのを忘れていましたので簡単に書きますね。これは群像劇タイプと言いますか、チャプターによって動かすキャラクターが決まっていますし、他のキャラクターが行った行動が、他のキャラクターに影響します。

動かす方法は作品によって違いますが、上記のシステムは「リピーティッドフィアー」と「ブックオブシャドウ」は同じです(私はPC版と最新作はまだやっていません)

ああ、「ブックオブシャドウ」は「リピーティッドフィアー」の本編から派生した短編集になっていて、基本的にはテキストを読み進めるノベルゲーっぽくなっていますが、画面内を調べたり、マップを移動したりする「探索モード」が搭載されていて、ただ選択肢を選んでいけばいいものではありません。

また、ダミーマイクを使用した「バイノーラル録音」システムを使っているため、ヘッドホンやイヤホンでプレイする事をオススメします、面白いですよ。

おまけ サチコの恋愛遊戯

最後にファンディスクである「サチコの恋愛遊戯」を軽くご紹介させて頂きます。これは本当にキャラクターが好きなファンのための作品ですので、キャラクターにそこまで愛着がない方はしなくて大丈夫です、本編にはそこまで関係ありませんので。

これは9人のシナリオライターによるアンソロジーゲームとなっていまして、サチコの霊力が弱まるサチコの誕生日に「ラブコメ」をテーマにした文化祭を皆で行うというものです。

ゲームのレギュラーメンバーから、小説にしか出て来ないキャラクターまで勢ぞろいになりまして、様々な文化祭のゲームを「キャッキャ、ウフフ」しながら、「ギャーッ、グエ……」ともしながらサチコが楽しそうに遊びます。

本編のようなグロホラー要素もありますが、基本的にはラブコメなので、本当にこのシリーズとキャラクター達が好きな人だけやって下さい(私は途中飽きて面倒になりながら一応クリアしました)

ホラー系絶望は、ここにある

「コープスパーティシリーズ」はグロホラーゲームとして有名ですが、鬱要素もたっぷり含んでいますし、かなりよく出来たシナリオでしたので、ぜひ逃げ出せない、逃げ出せても幸せにはなれない絶望感を味わって下さい。

見所は友人の死を目撃してしまった少女と、極限状態でトチ狂ってしまった少年の結末、周囲とのズレからいろいろと吹っ切って暴走してしまった少年のお話でしょうかね。

ホラー系がお好きな方はもっと楽しめる要素がそこらじゅうに盛り込まれていますので、そういった方々にはよりオススメしたいと思います。