「鬱になれる映画」「後味が悪すぎて胸糞悪い映画」などは探せば探すほど出て来るのですが、今回はその中でも個人的にすごかった、面白かった、きつかったと思えた作品をまとめてご紹介させて頂きます。

中には「これはまだ普通じゃないか?」と思えるものもありますし、オチが報われなさすぎるだけのものもありますので、その辺りはご了承ください。

また、他の記事よりもネタバレを多く含みますので、なるべく核心は書かないようにしますが、その辺りもご理解下さいますようにお願いいたします。

前編はこちらです。
番外編 鬱になりたいあなたへオススメ映画10選(前編)

オススメ鬱映画10選 後編

さてさて、10本簡単にまとめるだけでも長いですね、ここから折り返しになります。前編でも全力でご紹介させて頂きましたが、後編はより後味の悪いものを探してみました。

しかし鬱映画は本当に探せば探すほど出て来るものですね。最近はだいぶ減ってしまって古いものばかりになってしまいましたが、これからも作って頂きたいです、では後編いきましょう。

絶望から始まり幸福で終わる アレックス

こちらの作品は珍しく最も幸福の状態で終わります。ですが油断してはいけませんよ、悩みつつもこれを鬱映画にランクインしたのですから。

物語は何と逆さ再生のエンドロールから始まります。文字も逆さになっていて、この事から分かるようにこの映画は終わりから始まるのです。

エンドロールが終わると、主人公と友達がボロボロになって片方はストレッチャーに載せられ、片方は手錠を掛けられ警察に捕まってる所から始まり、少しずつ時間枠が巻き戻しのように戻されていきます。

どうやら彼らは、片方の男性の婚約者がゲイの男にレイプされた事の復讐に、何とかしてその男の正体を知り、見つけ出し、嬲り殺そうとしていて、その男がいるというバーを探し出して“誰か”を殴り、店にいた他の客達と騒動になって片方はボロボロに、片方は暴行罪で逮捕されてしまったみたいです。

こちらの鬱ポイントは、婚約者をレイプされ復讐の為に逮捕された男達の絶望的な状態から始まり、彼女がまだ幸せの絶頂にいた頃で終わるという珍しい形を取っている事(彼女の幸せそうな笑顔が眩しく、これからあんな事が待っていると考えるとやるせないです)

そして9分間にも及ぶレイプシーン。長いですよ、ずっと女性が男に無理矢理犯されているシーンを9分間も見続けなければいけませんが、耐えて下さい。

さらに、実はこれ、復讐は達成出来なかったみたいなのですよ。彼らが殴った相手は、まったくの別人で、本当の犯人は確かにそこに居合わせていたのですが、無傷で脱出したみたいです。

この作品、一度起きてしまった事は取り返しがつかず、やり直しも出来ない、時間は巻き戻しなんて出来ないのだと言っているのかもしれませんね、たとえ巻き戻せても、同じ悲劇が待っているだけです。

究極の拷問の果てに見えた世界とは マーターズ

こちらはとにかく女性が監禁され、暴行を受け、精神のギリギリまで追い詰められていくお話になっていまして、その暴行が酷いです、ここまでやるかと思いました。

物語の始まりは、薄汚い廃屋で椅子に縛り付けられ暴行を受けている少女が必死に逃げ出し養護施設に保護されましたが、その15年後、温かな家族団欒の風景が一変されます、そこに引き取られた、あの逃げ出した少女自身の手で。

彼女は養護施設の時に仲の良かった女性を呼んで説明を始めました。彼女が言うには、この両親はあの時自分を拉致して監禁して暴行を加えていた人らしく、家を調べてみると地下から昔の少女のような監禁虐待を受けた女性を発見。

ここから物語は一気に急展開します。どうやらこの家族はとあるカルト教団に入っていて、その教団では拷問を受け続けると見えないものが見えるようになり、極稀に生きながら死後の世界を見る事が出来る者が現れると信じられていて、その為に様々な少女を捕まえては拷問をしていたらしいです。

という事で呼び出されて巻き込まれた女性も、拷問を受ける事になりました。見張り付きの小さな牢屋みたいな所に閉じ込められ、椅子に固定されてトイレは椅子に穴が開いていてその下にバケツがあるのでそこにして、物凄く不味そうな流動食を無理矢理食べさせられ、暴行を与えられる。

これがずっと続きます。そして最終的には顔の部分以外の皮膚を全部剥がされ、全身筋肉の見える真っ赤な体にさせられてしまい、彼女は悟りを開いたっぽく“何か”を見たようです。

肉体的に、精神的に限界を超えてしまった彼女が見た“何か”とは何だったのか?死後の世界は本当にあるのか?あなたなりの答えを出してみて下さい、これ以上は言えません。

陰湿すぎるイジメが復讐の炎を燃やす キャリー

最近リメイクされましたね、過去のキャリー役をした方が、今回ではキャリーの母親役になった事で話題になったようですが、私は見ていません、オリジナル2本でもう限界だと思ったので……。

地味で暗くて大人しくて友達のいない少女が意地の悪い連中にとことん馬鹿にされ、イジメられ続けていき、とうとう我慢の出来なくなった少女が生まれつき持っていたらしい超能力で自分をイジメていた連中を嬲り殺し復讐をするという物語です。

1作目と2作目の違いは、彼女を裏切り復讐の引き金を引いてしまうのが唯一の親友か、初めて愛し愛された男か、くらいだと思います。

とにかくイジメのシーンとそれに必死に耐える少女の苦痛、そしていやらしいのが、イジメ軍団は一度少女を持ち上げて幸せに見せるのですが、それが悪質な罠で直後に絶望へと突き落とすのです。

あまりにも可哀相すぎて、あとイジメ軍団に怒りを感じすぎて、胸糞悪い作品です。イジメ反対、そういう事するとこんなえらい目に合いますよーと言っていますね、多分。

まぁ、少女をイジメて笑っていた連中は少女の特別な力でフルボッコにされてスッキリしますし、いい気味だと思うのですが、すべてが終わった後、実は彼女は裏切られてなんていなかった、というのが悲しすぎます。

キャリーから、イジメの虚しさと、その後いいものなど何も残らないのだという事を学んで頂きたいですね。

衝撃の事実 永遠の子どもたち

閉鎖された孤児院を買い取った女性が、夫と幼い子供と共に障害のある子供を引き取り面倒を見る施設を開園するお話なのですが、友達がいなく寂しい息子はある日から空想の友達と遊ぶようになります。

そして開園を記念したパーティの際に、彼女の息子がいなくなっている事に気付き必死に探すのですが、なかなか見つかりません。

突如行方不明になってしまった息子と、施設に現れた謎の老女、彼女にだけ聞こえる物音。ここだけ見ると普通のホラー映画ですよね、ジャンルはホラーかサスペンスで割れますけど。

実はこの施設、まだ孤児院をやっていた頃、そこで働いていた女性の子どもが奇形児で他の子供達にイジメられた結果、死亡してしまったそうです。

その事実に怒った女性が復讐に子供達に毒入りケーキを食べさせ殺し、死体を焼いてしまったとのこと……ここも比較的に普通のホラー映画ですよね。

鬱ポイントはその先、オチにあります。過去にこの建物で起きた事件、殺され燃やされた子供達、そこが分かっても問題となるのは行方不明になった主人公の子供はどこにいったのか?という事なのですが。

この真実が分かった時が、鬱ポイントになります。子供がいなくなった時、彼女が聞いた物音、イジメられ死んでしまった奇形児の子供、すべての伏線を回収すると、何があったのかがあなたの前に叩き付けられます。

やるせないですね。数ヶ月必死な思いで探し続けた愛する息子に何があって何処にいるのかを知った時の彼女の絶望はなかなかのものでした。

繰り返される無限ループ トライアングル

「私に殺される」主人公の女性は自閉症の子供を抱えて毎日苦労をしています。そんなある日友達に誘われクルージングに行くのですが、いきなり嵐が起きて一緒に居た女性1人が海に投げ出されてしまいます。

嵐が収まって方向が全く見えない広大な海の中、目の前には大きくて古びた豪華客船。無線も通じないしとりあえず助けを呼ぼうと彼女達はその豪華客船の中に入っていきます。

いつの時代だろう、と思うようなアンティークな感じのする船の中には、何故か誰も居ません。大ホールみたいな場所には色鮮やかな食事が飾り付けられているのですが、何処にも人の存在を感じられず、あの有名な魔の海峡を思い出しますね。

では色々とすっ飛ばして本番突入しましょう。仲間の内の1人、主人公に恋愛感情を抱いていて良い雰囲気になっていた男性が誰かにショットガンのようなもので撃たれてしまいました。

呆然としている彼女が聞かされた事実は主人公に撃たれた、というものです。もちろん彼女にはそんな覚えありません、視聴者も見ていたので確かです、彼女は何もしていません。

更に他の仲間からも怪しまれつつ、ドンドン人が死んでいきます。犯人の姿はまったく見えませんし、何故か彼女が犯人扱いされてしまいます。

そして彼女はとうとう遭遇してしまいます。「もう1人の自分が自分を殺そうとしている」という事実に……そう、仲間達を殺して回っていたのはもう1人の彼女だったのです。

タイトルに「繰り返される無限ループ」と書きましたが、あれがこの物語の鬱ポイントになります。もう1人の彼女に襲われ反撃した彼女は、甲板から見てしまいました、見覚えのあるボートがこの船に近づいてくるのを。

一体彼女の身に何が起きているのか、最初は分からないかもしれません。彼女以外の全員が死ぬと現れる別の彼女達、襲われる立場だった彼女が今度は襲う立場になる、襲われ、襲い、また襲われてやっとのことで辿り着いた先に待ち受けていた真実とは。

ヒントとしては最初皆と待ち合わせをする際に、いくらちょっとクルージングに出掛けるだけと言っても軽装すぎるのと、妙に疲れていてフラフラしている彼女、「子供はどうしたの?」と聞かれて曖昧に答えた理由、すべてが回収された時に気付く救いのない現実が、あなたを待っています。