「鬱になれる映画」「後味が悪すぎて胸糞悪い映画」などは探せば探すほど出て来るのですが、今回はその中でも個人的にすごかった、面白かった、きつかったと思えた作品をまとめてご紹介させて頂きます。

中には「これはまだ普通じゃないか?」と思えるものもありますし、オチが報われなさすぎるだけのものもありますので、その辺りはご了承ください。

また、他の記事よりもネタバレを多く含みますので、なるべく核心は書かないようにしますが、その辺りもご理解下さいますようにお願いいたします。

後編はこちらです。
番外編 鬱になりたいあなたへオススメ映画10選(後編)

オススメ鬱映画10選 前編

絞りに絞って、またその作品だけでの記事を書いていない作品を10個選んでみたのですが、長くなりすぎたので前編と後編に分けさせて頂きました。

なるべく要点だけをまとめたつもりですが、それでも結構長くなってしまいましたので、こんな作品があるんだ、くらいに思って頂ければ幸いです。

幻想的な狂気に包まれるブラックスワン

母親が元バレリーナで、その夢を自分の代わりにと押し付けられた女性のお話で、結構神経質な母親からの干渉を疎ましく思いつつも逆らえず、母親の願いを叶えられるように毎日頑張っていました。

そんなある日、彼女は「白鳥の湖」で主役の座をゲットします。母親も大喜びするのですが、この役はかなり難しく(白鳥と黒鳥の2役を演じなければならない)彼女はなかなか上手く出来ない自分に苛立ちを感じます。

さらに美しく活発的で技術もある女性が現れ、彼女はやっと手に入れた主役の座を奪われるのではないかと焦って少しずつ狂気に蝕まれていってしまいます。

現実と幻想が入り混じる彼女が見た狂気に包まれた世界。その表現がとても美しく残酷で恐ろしい作りになっていまして、視聴者も今何が起きているのか分からなくなってくるでしょう。

そしてラスト。母親からのプレッシャー、主役の座を奪われるかもしれない恐怖、スポットライトを浴びて輝きたい願望がごちゃ混ぜになった時、幻想を突き破った悲劇が、彼女の身に突き刺さります。

ポイントとしては、彼女が少しずつ狂気に染まっていく様と、幸せそうに微笑む彼女の最期に何を感じるか、彼女はこれで幸せだったのでしょうか?

壊された家族、犠牲になる子供 屋根裏部屋の花たち

父親の事故死により母親と共に母親の実家に身を寄せる事になった4人の子供達のお話なのですが、実家に戻る際に母親が祖母に言われたのが「決して子供達を祖父に見せない事」だったので、子供達は見つからないように屋根裏部屋に監禁されます。

母親からは「ちょっとだけガマンして欲しい、必ず出してあげるから」みたいな事を言われるのですが、いくら待ってもなかなか出して貰えないばかりか、一番下の子は死んでしまいました。

最初は母親を信じて、屋根裏部屋で何とか楽しみを見つけつつ耐えていた子供達なのですが、いくら待っても出して貰えず、母親が会いに来てくれる回数も減り、弟は死んでしまい、さすがに不信感を抱いた子供は母親を怪しんで、渡された食事をネズミ?に食べさせてみるとネズミは死亡……つまり毒を盛られていたのです。

実の母親が何の罪もない子供達を監禁して自由を奪った上に殺そうとしている……完全に母親を信じられなくなり、兄弟達を守ろうと脱出を計画するのですが。

最初からずっと可哀相すぎる子供達の話になります。つい最近リメイクされたそうですね、原作の小説も面白いらしいのでもし宜しければ(こちらの映画はDVD化されていないようなので残念ながら動画サイトなどでしか見れません)

繰り返される暴行・虐待の嵐 隣の家の少女

主人公の少年の家の隣に、姉妹が引っ越してきます。どうやら彼女達は何かの事情で叔母の家に引き取られたらしく、少年はすぐに姉の方と意気投合して惹かれ合っていきます。

ですが、彼女は叔母と叔母の子供とその友達?から殴られ、蹴られ、吊し上げられ、タバコの火を押し付けられ、熱した鉄の棒みたいなので切られ、レイプされ……とにかく暴行虐待の毎日にあっていました。

主人公はその事実を知ってしまって何とか彼女を助けたいと思うのですが、通報してもあしらわれ、両親にも相談してもあしらわれ、ただ見ている事しか出来ません。

視聴者も主人公と同じく酷すぎる暴行を延々とただ見せつけられるだけなので、かなり胸糞悪いです。ただの暴力だけならともかく、演出も脚本も演技もいいので正直しんどくなります。

また、この作品はとある事件を元にしているので、実話です。違いは主人公が居るか居ないかくらいらしいですよ、現実にこんな事があっただなんて、嫌ですね。

とにかく理不尽 ファニーゲームUSA

こちらは同監督によるリメイクで、舞台をアメリカに変更したのとより派手にエンターテインメント性を強くしたくらいで、内容は大体同じだそうです(オリジナルは見ていません)

休養に湖の畔に建つ別荘(避暑地らしいです)に遊びに来た夫婦と息子1人とワンコ1匹(愛犬家注意です!)。そこに爽やかな笑顔を浮かべた青年2人が卵を分けて欲しいと言ってきました。

どうやらこの青年は、家族がここに来る直前に挨拶した友人の家にいたと思われる2人で、奥さんは笑顔で対応し卵を分けてあげるのですが、青年は卵を落として割ってしまいます。

もう1回分けて欲しいと言われるので、奥さんはちょっと不快感を感じながらもまた分けてあげるのですが、また落とされてしまった上に奥さんの携帯を流し台に水没させられてしまいます。

ここからはもう理不尽の連続です。ゲームをしようという青年達に無理矢理従わされて、「朝までにあなた達の誰か1人でも生き残っていればあなた達の勝ち、全員死んでいれば僕達の勝ち」とか勝手な事を言われ、ルールもよく分からないゲームが始まります。

悲劇は前触れもなくたいした理由もなく唐突に勝手に訪れるから理不尽なのかもしれませんね。この家族はたまたまここに別荘を持っていて、たまたまこの時期に遊びに来ただけなのですから。

あと、この作品内ではとある監督のお遊びが見られます。まぁ、犯人をやっつけてハッピーエンドになんてさせないよって事なんでしょうけど、表現が斬新だったので笑えました(笑)

同じく理不尽 バイオレンスレイク

こちらはファニーゲームとかなり似ている感じになりますので、そこまでではないのですがついでに書かせて頂きますね(ファニーゲームも理不尽さとオチ以外は鬱映画には入らないのですが、個人的に好きなのでいれました)

旅行をしているカップル(男性はどうやらこの旅行でプロポーズするらしいです)が「エデン・レイク」という名なの湖に遊びに来て、その畔にテントを張って楽しそうにしていました。

しかしそこに地元と思われる少年達がやってきて、隣の場所(といってもすぐ近く)を陣取り、大音量で音楽を流して騒ぎ出しまして、シツケのなってなさそうな犬は近くでフンをするし、音楽はうるさいしで全然楽しめなくなったカップルは「音量を少し下げてくれないか?」とお願いするのですが、「はぁ?」みたいな反応をされてしまいます。

翌日、一度街に出てからよせばいいのにまた湖に戻ってきた二人はいざプロポーズ!と思った矢先、お財布と車のカギと携帯電話が入っているバッグがなくなっている事に気付いて、慌てて探しに行きます。

ここからが理不尽の連続に突入します。車は奪われ頭に来た彼氏が森の中で子供を発見するのですが、いくら言っても返してくれるどころかナイフをチラつかせて挑発されてしまい、よせばいいのにケンカになってもみ合いになった際に子供達のワンコを……これ以上は書けません。

そして逆ギレした子供達の復讐劇が始まります。逆ギレなので復讐と言えばいいのか微妙なのですが、こっちは大人2名、相手は子供数名、多勢に無勢、それに向こうは悪知恵がきくのでやられ放題フルコースです。

鬱ポイントは、とにかく理不尽でやられ続けるカップルと、平然とすごい事をやらかす子供達と、やっとのことで辿り着いたオチです、報われなさ過ぎですね。